Lesson199


完全禁煙でないとダメなわけ、
わずかな煙でも肺を損傷
米報告書、たばこの害訴え


わずかな煙でも肺を損傷 米報告書、たばこの害訴え

 【ワシントン共同】米国の公衆衛生政策を指揮するベンジャミン医務総監は9日、直接喫煙か受動喫煙かにかかわらず、わずかでもたばこの煙を吸い込むだけで肺やDNAを即座に損傷し、がんの発症につながると警告する報告書を公表した。

 報告書はまた、習慣性を高めるため、たばこ会社がより素早くニコチンが脳に吸収されるよう製品にアンモニアを加えたり、煙をより深く吸い込みやすいようにフィルターを設計したりしているとも指摘。たばこを試した人々のうち約3分の1が常習的に喫煙するようになるとしている。

 公衆衛生局長官は「たばこの煙は人体のほぼすべての臓器を傷つける」とし、たった1本のたばこが心臓発作のきっかけになり得るとも訴えた。喫煙が原因で死亡するのは米国で毎年、44万3千人に上るという。

 オバマ政権はニコチン含有量を制限したり、「ライト」など健康被害が軽減できると思わせる広告を禁じる包括的なたばこ規制法を成立させたりするなどして、喫煙者の減少に取り組んでいる。

(2010年12月10日 提供:共同通信社)