手足の血管が詰まり、壊死して切断に至る場合もあるバージャー病では、患部の大半に歯周病菌が潜んでいることが、東京医科歯科大血管外科の岩井武尚教授らの研究で分かり、米医学誌に発表した。
岩井教授らは、患者の足などから採取した動脈片14個を調べたところ、13個から歯周病菌を発見した。全員が中等度から重度の歯周病だったが、正常組織に歯周病菌はなかった。
バージャー病は喫煙者に起きやすいと言われ、20〜40歳代の男性に多い。国内の患者数は約1万人とみられ、国の特定疾患(難病)に指定されている。
岩井教授は「バージャー病の発症や悪化に、歯周病菌が深く関係している可能性がある。歯周病の治療で、進行を妨げるかどうか研究したい」と話している。
|