Lesson280

がん予防と禁煙考える


(愛知)がん予防と禁煙考える

日本癌学会 17日公開講座
 日本癌(がん)学会は17日、名古屋市東区の愛知芸術文化センター・アートスペースAで、公開講座「禁煙の日市民公開講座-がん予防のための社会環境づくり」を開催し、喫煙習慣の徹底的な見直しを訴える。

 講座では、松尾恵太郎・愛知県がんセンター研究所疫学・予防部室長や中村正和・大阪府立健康科学センター部長ら4人が、がんの予防からみた喫煙や受動喫煙の問題点、禁煙しやすい環境づくり、たばこ規制の現状などについて講演する。

 喫煙習慣は日本人のがんの4分の1に関与、さらに呼吸器疾患や循環器疾患の原因ともなり、喫煙が原因で亡くなる人は年間約13万人と、日本人の死亡原因の第1位とされている。このため厚生労働省は、策定中の「がん対策推進基本計画」と「国民健康づくり運動プラン」に、喫煙率の数値目標を初めて盛り込み、成人喫煙率を現状の19・5%から今後10年間で12%以下に低下させたいとしている。

 一方、癌学会などの17学会は禁煙推進学術ネットワークを組織。2年前から毎月22日を、2羽の白鳥にちなんで「禁煙の日(スワンスワンデー)」に指定、たばこの害をアピールしてきた。

 今回の講座を企画した田島和雄・愛知県がんセンター研究所長は、「数値目標は大きな前進だが、たばこ1箱700円に値上げするくらいでないと喫煙率の押し下げ効果は小さい。禁煙の取り組みを強める必要がある」と話している。

 受講希望者は、「公開講座参加希望」、住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記して、はがきかファクス、Eメールで申し込む。定員280人で先着順。無料。

 【あて先】〒460・0003 名古屋市中区錦3の6の35、名古屋郵船ビルディング4階、日本コンベンションサービス中部支社内、運営事務局(ファクス052・954・2355、Eメール70jca@convention.co.jp)。


2012年3月14日 提供:読売新聞