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水たばこ、有害性むしろ深刻 【米国癌学会】
一酸化炭素、ベンゼン暴露は紙巻たばこより多い



  米国癌学会(AACR)は4月19日、水たばこでの喫煙が紙巻たばこより有害性が低いとは限らないことを示した研究を紹介した。Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention誌に掲載している。

 水たばこを使った喫煙は米国の若い世代に人気があり、紙巻たばこの喫煙よりも害が少ないと信じる者も多い。カリフォルニア大サンフランシスコ校の研究チームは健康なボランティア13人を対象に、無作為化試験を実施。各被験者はまず紙巻たばこだけを4日間喫煙し、その後1週間以上の間隔を置いてから水たばこだけで4日間喫煙した。被験者の血液と尿を試験開始前、喫煙期間中、喫煙期間終了時に分析。水たばこ喫煙時の血中ニコチンの24時間値は紙巻たばこ喫煙時の半量だったが、呼気中一酸化炭素の24時間値は紙巻たばこの2.5倍以上、また尿中ベンゼン代謝物は紙巻たばこの2倍だった。

 水たばこ使用時の有害成分への暴露パターンが、紙巻たばこの場合と異なることを示した報告は初めて。一酸化炭素への暴露は循環器疾患や肺疾患患者の心臓発作や脳卒中、突然死リスク上昇を来し、またベンゼンへの暴露は白血病の原因となることが知られている。研究チームは、水たばこが必ずしも紙巻たばこより安全ではないとして、確認研究を進めている。

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2013年5月1日 提供:米国学会短信