Lesson387

禁煙環境に格差




法案も努力義務じゃ、だれもやらないかな?

日本は後ずさりしつづける・・・・国際世界とのこの差?

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禁煙の飲食店を探すとき、私はインターネットサイト「禁煙スタイル」を使う。利用客らの口コミで全国約4万店が載っていて便利だ。客は店を選ぶことで「自衛」できるが、そこで働く人はそうはいかない。

 先進国のたばこ政策は、飲食店も含め屋内を「全面禁煙」とする法律をつくるのが主流だ。豪州では「従業員が受動喫煙から守られないのは不公平」との声が上がり、法規制の対象外だったバーも禁煙になった。

 日本はどうか。厚生労働省は2月、2012年に廃案になった労働安全衛生法の改正案を今国会に再び提出すると発表した。しかし、「全ての事業者に職場の全面禁煙または空間分煙を義務化」としていた旧案と比べ、新案は「実情に応じ適切な措置を講ずることが事業者の努力義務」に後退した。

 厚労省の調査によると、業種別にみた屋内の全面禁煙の状況は医療・福祉が77%と最高で、飲食業は30%しかない。大阪府立成人病センターの田淵貴大さんは「働く人の誰もが、たばこの害から守られるべきなのに、一律に完全禁煙を定める法律がないので、環境に格差が生じている」と指摘する。(錦光山雅子)




2014年3月18日 提供:朝日新聞