31日は世界禁煙デー。国立がん研究センターが3年に1度まとめている喫煙率調査によると、最新の2010年の道内男性の喫煙率(20歳以上)は35・0%(全国平均33・1%)、女性は16・2%(同10・4%)、男女計で24・8%(同21・2%)。4人に1人がたばこを吸っている。
都道府県別でみると、女性は全国で最も高く、男性は10位。男女計でも全国で最も高い喫煙率だ。
01年の同じ調査では、男性は53・5%(同48・4%)で全国1位だったが、最近は全国平均に近づきつつある。女性は当時24・3%(同14・0%)でやはり1位。男女計では38・0%(同30・5%)で全国で最も高かった。
道が昨年行った調査によると、市町村が管理する施設で、敷地内や建物内を完全禁煙にしている施設は6割余り。道は「おいしい空気の施設」と名づけ、公共施設だけでなく、飲食店などにも禁煙や分煙を求めている。
道地域保健課の田中研伸主幹は「禁煙普及計画を立て、地道な啓発やたばこをやめたい人への支援を進めている。小中学校でも子どもたちに講習会を開き、たばこを吸わないよう呼びかけている」と説明する。
道のホームページでは、喫煙が及ぼす健康への影響や各地区の禁煙治療機関を紹介している。「北海道たばこ対策のページ」で検索できる。
■「たばこ吸わないで」札幌で100人が行進
札幌市中央区の大通公園周辺では31日、禁煙パレードが行われ、参加者らは「きっぱり禁煙、すっかり健康」などスローガンを叫びながら禁煙を呼びかけた。
道医師会や市民団体などでつくる道禁煙週間実行委員会が呼びかけた。栄養士や親子連れら約100人が参加。「きれいな空気を」と書かれた横断幕やのぼりを掲げ、「受動喫煙を防ごう」「歩行喫煙をやめよう」などとかけ声をあげながら行進した。
実行委員会幹事長の黒木俊郎弁護士は「北海道は全国でも喫煙率が最も高い。神奈川県のような受動喫煙防止条例などの制定が必要だ」と話した。
31日から6日までは禁煙週間。道庁1階ロビーの特設展示場で、「No Tobacco展」が開かれ、禁煙ポスター入選作や禁煙パンフレットが展示されている。(大久保泰)