「経口免疫療法は推奨しない」 食物アレルギーでの
経口免疫療法、学会が警告

 

 日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会は2月23日、経口免疫療法(OIT)を推奨しないとの見解を示した声明文を発表した。

 委員会は、「OITは現時点では研究段階にあり、一般診療としては推奨しない」と改めて強調。「食物アレルギーの診療手引2011」の記述を引用し、OITで必ず耐性獲得できるわけではなく、治療経過中に重篤な副反応を含む症状が誘発されることが多いと警告。十分な説明と同意の下で、救急対応に万全を期し、慎重に行う必要があると強調した。現在作成中の「食物アレルギー診療ガイドライン2012」でも、「OITは専門医が体制の整った環境で研究的に行う段階の治療」と位置づける方向だと説明する。

2012年3月1日 提供:日本小児アレルギー学会