厚生労働省は13日、東京電力福島第1原発事故で3〜4月に新たに緊急作業に入った作業員のうち、連絡先が不明な人が計132人に上り、内部被ばく線量の測定ができていないことを明らかにした。東電によると、作業に従事し被ばくした作業員は3〜5月で1万3千人を超えた。
132人は厚労省によると、いずれも東電の下請けなど22社の下で働いている作業員。
3月に従事した作業員のうち、当初69人と連絡が取れていなかったが、その後に連絡先が判明するなどして現在不明なのは14人。4月の作業員のうち、連絡先が不明なのは118人だった。
連絡先が不明の作業員も含め、内部被ばくの線量が未測定だったり、測定結果の評価が終わっていない人は、3月の作業員では約230人、4月は約1300人に上った。同省は29日に追加報告するよう東電に求めた。
1万3千人超の内訳は、3月以降に働き始めた人で3771人、4月以降で4567人、5月以降で4772人。3月には100ミリシーベルト以上の被ばくが多かったが、4月以降は100ミリシーベルト超はいなかった。
東電は、限度の250ミリシーベルトを超える被ばくが相次いだ3月に比べ、4月以降は高線量の被ばくが少なくなったため、下請け会社などの緊張が緩み、測定が進んでいないと厚労省に報告。同省は今後、早急に作業員の線量を測定するよう直接22社に指導する。
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