東日本大震災:はしか患者、東京・神奈川で急増 「被災地持ち込みに注意」
全身に発疹ができ高熱が出る感染症、はしかの患者報告数が東京都と神奈川県で急増、厚生労働省は23日までに「患者が増加する可能性が懸念される」として、対策を徹底するよう都道府県などに注意喚起した。
東京都感染症対策課は「症状がある場合はすぐに医療機関を受診し、外出を控えてほしい。東日本大震災の被災地にボランティアなどで出掛ける人は、避難所では感染が広がりやすいため十分気を付けてほしい」と話している。
東京都によると、1〜21日に25人の患者の報告があった。うち14人は20歳以上。ワクチンを接種したことがない人が11人、接種歴不明が7人だった。神奈川県によると、11〜17日の1週間に6人の患者が報告された。国立感染症研究所のまとめでは、1月から4月10日までに全国から報告された患者は99人。はしかは麻疹ウイルスが原因。感染力が極めて強く肺炎など合併症を起こす。特効薬はなく、予防にはワクチンの2回接種が有効。接種費用が公費で賄われる定期接種は1歳と小学校入学前の計2回。08年度から5年間の時限措置で中学1年、高校3年の年齢に相当する人も対象。