牛乳の大半が漂白剤や洗剤で汚染 インド食品安全基準局の調査で判明
[ニューデリー・ロイター=共同]インドで販売されている牛乳の大半が、肥料、漂白剤、洗剤などが混じっていたり、水で薄められたりして、汚染されている可能性があることが、食品安全基準局のサンプル調査で10日明らかになり、国民に衝撃を与えている。
調査は今月実施されたが、インド全国で収集された1791サンプルの牛乳のうち約70%がこうした物質で汚染されたり、汚染された水で薄められたりしていた。それによると、サンプルの牛乳には、脱脂粉乳やブドウ糖が混ぜられており、ひどいケースでは漂白剤に使われる過酸化水素、肥料の尿素や洗剤が混じっていた。
調査報告は「洗剤が混入した牛乳を飲むと健康被害を起こす恐れがあり、こうした結果は牛乳の取り扱いに衛生管理が欠如していることを示している」と指摘した。また報告は「水で薄めることは牛乳の栄養価を低めるだけでなく、汚染された水により健康被害のリスクが高まる」と述べた。
春節へ食の安全確保 中国、ブラックリストも
【北京共同】中国国務院(政府)は11日に温家宝(おん・かほう)首相が主宰する常務会議を開き、23日からの春節(旧正月)に向け、政府や関係部署が市場の管理を強化し、食の安全を確保することを確認した。人や物の動きが増える春節期間中の集団食中毒などを防ぐため衛生管理を強化する。
会議では「中国の(食品などの)品質レベル向上への取り組みは依然立ち遅れている」と指摘。製品の品質に問題があるとみなされた企業は「ブラックリスト」に載せ、公開するとした。
中国では昨年、乳製品大手、蒙牛の製造した牛乳から基準値を超える発がん性物質が検出されるなど、食に関する健康被害が社会問題となっている。