うつ病、世界で推計3・5億人…人口の5%
 

  世界保健機関(WHO)は9日、世界でうつ病で苦しんでいる人が人口の約5%に当たる3億5000万人以上に上るという推計を発表した。

 自殺で亡くなる約100万人の大半がうつ病経験者で、WHOは治療と支援の重要性を訴えている。

 WHOは、うつ病は一時的な気分の浮き沈みとは異なり、2週間以上ふさぎ込んで、仕事や家庭での活動に影響が出る病気と強調。女性の5人に1人が産後うつを経験し、心疾患とうつ病の発症には、強い関連性がある。厳しい経済状態や失業、災害に直面すると、うつ病の危険性が高まるという。カウンセリングや投薬が効果的な治療となるが、半数以上が必要な治療を受けていないとみられる。

 厚生労働省によると、2008年に、うつ病を含む気分障害で治療を受けた人は国内で推定101万人。


2012年10月10日 提供:読売新聞