若年脳卒中、意外に転帰不良 【米国心臓協会】


若年脳卒中、意外に転帰不良 【米国心臓協会】
18-50歳で発症の3分の1が10年後も機能障害

若いということの意味、まだ、脳内リンクが蓄積されてないと、いうこと?

 米国心臓協会(AHA)は2月27日、若年脳卒中患者の多くに長期間の機能障害が残ることを示した研究を紹介した。Stroke誌に掲載。

 この研究は、18-50歳で最初の脳卒中を経験した患者722人を追跡したもの。平均9年間の追跡後、被験者の約3分の1は少なくとも中等度の障害を呈し、いくつかの活動に介助が必要だった。また、被験者の多くが身支度や家事、金銭管理など日常の作業を1人で行うことができなかった。

 さらに、脳卒中の種類によって、身体機能の転帰不良や自立性の程度が異なることが判明。一過性脳虚血発作後の機能障害は16.8%、自立して生活できないのは10.8%。虚血性脳卒中後の機能障害は36.5%、自立不良は14.6%。出血性脳卒中後の機能障害は49.3%、自立不良は18.2%だった。追跡期間中に再度脳卒中を起こすと転帰はさらに悪化。再度脳卒中を起こした91人中、少なくとも中等度の障害が残ったのは54.9%(再発のない被験者では28.7%)、日常生活に介助が必要なのは33.3%(再発なしでは11.5%)だった。

 18-50歳で発症する脳卒中は全体の約10%。「若年脳卒中患者は回復率が良いと思われているが、脳卒中による影響がほぼ一生続くことを、今回の結果は初めて明らかにした」と研究者は述べている。機能不良に最も深く関わる因子を特定するため、現在研究が続いている。


2014年3月11日 提供:米国学会短信