乳製品の副作用?前立腺がん増加?

乳製品が前立腺がん促進? 他のがんは予防も

牛乳やヨーグルトなど乳製品を多く取る男性は、前立腺がんになる危険性が、ほとんど取らない人の約1.5倍になるとの疫学調査結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンター予防研究部長)が16日発表した。

しかし、乳製品は大腸がんや他の疾患を予防するとの報告もある。研究班の倉橋典絵(くらはし・のりえ)国立がんセンター研究員は「一概に摂取を控えるべきだとは言えない」として、乳製品の利益と不利益のバランスを明らかにするような調査が必要だとした。

研究班は岩手、秋田、長野など9府県の45?74歳の男性約4万3000人を平均7年半追跡。この間、329人が前立腺がんになった。

牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの摂取頻度を尋ね、1日の摂取量を推定。量に応じて4グループに分け、前立腺がんになる危険性を比較した。

すると、牛乳で摂取量が最多のグループ(1日コップ1杯半程度)は、最少のグループ(ほとんど飲まない)より危険性が1.53倍大きかった。ヨーグルトや乳製品全体でも、最多グループの危険性は、最少グループの1.52-1.63倍だった。


2008.4.16 記事提供 共同通信社