武蔵野大学薬学部の阿部和穂教授らは18日、カレーの香辛料として使われているターメリックの含有成分から合成した化合物「CNB-001」が記憶力を向上させる効果があることをマウスを使った実験で発見したと発表した。
ターメリックに含まれるクルクミンという化合物にはアルツハイマー病の原因物質と目されている「アミロイドベータタンパク」の蓄積を防ぐ効果があることが知られているが、阿部教授は米ソーク研究所のデビッド・シューベルト博士と共同でクルクミンと誘導化合物の脳に対する作用を研究。クルクミンの化学構造を少し変えて「CNB-001」を合成させることに成功した。「CNB-001」は新しい認知症治療薬候補になると期待されており、研究結果は米老年医学専門誌最新号に掲載された。
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