色素が神経細胞を保護 認知症の治療薬に期待
アレルギー薬に含まれる色素成分に、神経細胞を保護する効果があることをバイオ企業の林原生物化学研究所(岡山市)がマウス実験などで突き止め、9日までに発表した。
人為的に認知症を起こしたマウスにこの成分を投与すると、症状の進行を抑えることができた。同研究所は「アルツハイマー病などの神経変性疾患の治療薬に応用できる可能性がある」としている。
同研究所は神経細胞を用いた実験で、アルツハイマー病を引き起こすとされるタンパク質ベータアミロイドから神経を保護する効果を確認。アルツハイマー病や運動失調症を発症するよう遺伝子操作したマウスに注射すると、認知能力や運動能力が改善するのを確かめた。
この成分は緑色をしており、これまでは免疫を高める薬理作用があるのが知られていた。
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