GABA増加。
ストレス対策なら、加熱した柿食べるといいかも

 柿を加熱すると、特定の健康成分が大幅に増えることが、慶応大先端生命科学研究所(山形県鶴岡市)と、日東ベスト(寒河江市)の共同研究で分かった。

 増大したのはストレス軽減や抗酸化作用などをもたらす有効成分で、同研究所によると、柿を加熱することで有効成分の変化をとらえた研究は、世界的にも珍しいという。

 研究は、対象に含まれるすべての化合物を一度に解析できる「メタボローム解析」と呼ばれる手法で行われ、柿からは約150の化合物が検出された。

 殺菌などのために加熱処理した柿と、生の柿を比べたところ、加熱処理した柿では、心理的ストレスへの抵抗力を増す成分「GABA(ギャバ)」や、血管拡張作用のある「シトルリン」の量が2倍以上に急増していることが判明した。

 同研究所では「すべての有効成分を1度に検出して比較することで、思いもよらない柿の変化をキャッチすることができた。今後、柿を使った商品開発に生かしてもらえれば」としている。

 

2010.11.19 記事提供:読売新聞