北海道大学大学院先端生命科学研究院の菅原一幸特任教授らのグループは、 がん細胞の肺への転移に「RAGE」と呼ぶたんぱく質が関与していることをマウスでの実験で突き止めた・・
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北大、がん細胞の肺転移に関与するたんぱく質を特定 (2012・5・28)
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がん細胞は血中を流れて他の臓器に転移するが、肺の場合、がん細胞がRAGEを介して血管内皮細胞と結合することで転移が起こると考えられるという。 また、薬剤でRAGEの働きを抑えると、がんの肺転移が阻害されることをマウスで確認した。
菅原特任教授は「他の臓器への転移にもRAGEが関与している可能性がある」と 指摘しており、RAGEを指標にした転移抑制剤の開発も期待される。
これまで血管内でがん細胞が取り込まれる過程には、糖が結合した化合物(糖鎖)が 関与していることが知られていた。今回の研究により、がん細胞は糖鎖に結合し、 さらに糖鎖がRAGEに結合することで、がん転移が起こるというメカニズムが示された。
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▽記事引用元 日刊工業新聞
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020120528eaai.html
▽関連リンク
北海道大学
5月14日 癌の転移の分子メカニズム解明に貢献
〜癌の肺転移に介在し鍵となるRAGEタンパク質とGAG糖鎖の相互作用を初めて証明
(先端生命科学研究院 特任教授 菅原一幸)(PDF)
http://www.hokudai.ac.jp/news/120514_pr_lfsci.pdf