食事の時、最初に野菜から食べ始めることで、食後や一日の血糖値の変動を抑制できるとの研究成果を大阪府立大の今井佐恵子(いまい・さえこ)教授(臨床栄養学)がまとめ、10日発表した。
大幅な血糖値の変動は、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病につながるとされており、今井教授は「毎日の食事に少し気を付けるだけで、予防が可能。生野菜のほか、調理した野菜でも効果は期待できる」と話している。
京都市内の生活習慣病専門クリニックとの共同研究。今井教授によると、糖尿病患者とそうでない人の計40人を対象に、先に野菜を食べ炭水化物を食べた場合と、その逆の場合で血糖値を計測。
野菜を先にした方が、一日の血糖値の変動がいずれも4割程度抑制され、食後の血糖値の上昇も抑えられた。
野菜の食物繊維が、血糖値を上げる糖質を含むご飯などの食べ物の消化吸収速度を遅くすることなどが理由と考えられるという。
6月に米国糖尿病学会で報告しており、今後、詳細な論文を発表予定。