食物繊維とは 「人間の消化酵素で消化されない難消化成分」です。
かつては 栄養の面からは価値のないものとされていましたが 現在では大腸癌はじめ生活習慣病の予防に役に立つ栄養素として 蛋白質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルとならんで
「第6の栄養素」として注目されています。
食物繊維自体は 消化されないので 栄養にもエネルギーにもなりませんが 体の中を通過するとき 体に良い影響を与えます。
たとえば 胃の中では 水分を吸収して約10倍に膨らみ 便のカサを増やし排便を促します。
それによって 便秘の予防や 体内の老廃物の排泄に役だっています。又食物繊維を多く取ると咀嚼回数が自然に増し、唾液分泌も多くなります。そのため胃内での体積も増え、そのぷん早く満腹感がられます。結果的に、食べすぎ、肥満防止に役立つというわけです。
体内では 食物繊維を摂取することによって 腸内でビフィズス菌などの良い菌を増やし 大腸菌などの悪い菌を減らして 腸内の環境を良くし 加えて発ガン物質を排泄したりすることによって 大腸癌の予防に役だっています。
さらに 糖尿病・高脂血症・高血圧・肥満などの生活習慣病の予防にも効果を発揮しているのです。
食物繊維の種類は とても多く 食品によって含まれる種類も異なります。
大きく分けると 水に溶けるもの(水溶性食物繊維)と水に溶けないもの(不溶性食物繊維)とがありますが それらは性質も働きもそれぞれ違います。
たとえば りんごや苺など果物に含まれる「ペクチン」や こんにゃくにある「マンナン」 海藻のヌルヌルした中に「アルギン酸」などが水溶性食物繊維です。
穀物や野菜に多い「セルロース」や「ヘミセルロース」などは水に溶けない不溶性食物繊維です。
働きもそれぞれ違いがあり 水溶性の食物繊維は大腸の粘膜の保護をします。
不溶性食物繊維は 便量を増し便の硬さを適度にしながら移動し 腸内にビフィズス菌などの良い菌を増やす働きがあり 便秘の予防と同時に どちらも大腸癌予防には効果的に働きます。
食物繊維は 昔から穀類や芋・野菜・海藻などを多く摂る日本人の食卓には欠かせないものでしたが 最近では 食生活の内容の変化などにより 摂取量が1/20にまで減ってきています。
食物繊維は 毎食の食事に欠かさず摂りたい物のひとつです。
食物繊維の分類
不溶性食物繊維。。。。。。。。。
セルロース= 穀類 野菜
ヘミセルロ=ふすま・緑豆
リグニ=ココア・野菜
寒天=藻類
キチン =かに・エビ
コラーゲン= 畜類・フカヒレ
水溶性食物繊維。。。。。。。。。
ペクチン= 果物・野菜
グアガム= グア豆
グルコマンナン =こんにゃく
アルギン酸ナトリウム= 褐藻類
マルチトール= 甘味料
食物繊維を多く含む食品
穀類= オートミール 小麦杯芽 玄米 ソバ とうきび ポップコーン
芋類= こんにゃく さつま芋 里芋 ジャガイモ
豆類= 大豆 小豆 インゲン豆 エンドウ豆 おから 納豆 そら豆 栗 ピーナッツ くるみ ゴマ 枝豆
野菜類= あさつき アスパラ うど さやいんげん かぼちゃ ごぼう 筍 ぱせり ブロッコリー ワラビ さやえんどう キャベツ 小松菜 三つ葉 蕗 (ほとんどの野菜が含まれる)
果物= すもも バナナ 梨 苺 リンゴ グレープフルーツ
(ほとんどの果物が含まれる)
キノコ類= エノキダケ 椎茸 なめこ きくらげ 松茸
(ほとんどの キノコ類が含まれる)
海藻類= のり ワカメ ひじき 昆布 ふのり 寒天 ところてん
(ほとんどの海藻類がふくまれる)
食物繊維の正しい取り方
たくさん摂取すればいい、というわけではない
私たちの健康と深くむすぴついている食物繊維ですが、だからといって極端な摂取にはしるのは危険です。
まず、食物繊維はわずかですが、たんぱく質や脂肪などの吸収を妨げることかわかっています。「胃を切除した人、,腸が弱くて食の細い人、お年寄りでからだが弱っている人、貧血の人などは、食事全体の栄養バランスを無視して、食物繊維にばかりこだわっていると、ときとして栄養不足にならないともかぎりません」「普通の人が普通の食事をしているぷんには、たんばく質、脂肪、糖質ともに摂取量が多いので、そうした懸念はまずないでしよう。
むしろ、よく問題にされるのは無機質の吸収を阻害する、という説です。その理由としてあげられるのが、「食物繊維には陽イオン交換能がある」という事実です。
つまり、食物繊維が消化管腔内でカルシウム、鉄、亜鉛など各種の必須金属イオンを結合し、そのまま便中へ排泄されてしまうというわけです。それでなくとも日本人に不足しているカルシウムや、貧血ぎみの人、妊婦にとって大事な鉄が食物繊維をとることで排泄されるとしたら、これは大きなマイナスです。
「ところが、最近この点について動物実験を行ったところ、まったく意外な結果を得ました」 成長期のラットに全ミネラル欠乏飼料を与えると、その成長が初日から完全に止まりますが、この飼料に小麦フスマを10%添加すると、不完全ながら成長が回復します。また亜鉛だけが欠乏した飼料を与えると、四〜五日で成長が止まり、この飼料に10%小麦フスマを添加すると、成長は完全に回復し、標準飼料群と同し速度で成長したというのです。
「もともと食物繊維には種々のミネラルがふくまれていますが、これらの実験結果は、ミネラルが欠乏状態にあるときには食物繊維が重要なミネラル供給源になることを示しています。そしてミネラルが充足しているときには、食物繊維が結合して排泄する。つまり、ミネラルは消化管控内で可逆的に結合、脱離しうることは明らかです
すぺてのミネラルについて実験を行ったわけではありませんか、「鉄に関しては、食物繊維を抜いたときよりも与えたときのほうが、その吸収率が高まるという結果を得ました」
もっとも、現代の日本人は食物繊維の過剰摂取を心配するほど、十分な量がとれていないのが現状ですから、こうした問題を論じる必要性もあまりないでしょう
一日摂取量は20〜25gを目標に
地方衛生研究所全国協議会が国民栄養調査から算出したデータ(一九八八年)によると、日本人の一日あたりの食物繊維摂取量は、昭和三十年には22・2g、五十年には18・32g、六十年には17・33gと減少し統けています。
いろいろな食品から多種類の食物繊維をとる
しかし、一日20〜25gの食物繊維を確保することは、現代の食生活ではなかなか難しいことです。100gあたりの食物繊維含有量の多い食品といえば、寒天、干し川のり、干しひじき、干ししいたけ、青のり、かんぴょう、干しのりなどです。
「確かにこれらの食品には食物繊維がたくさんふくまれていますが、一回にそう多くは食ぺられません。たとえば寒天は食物繊維のかたまり、といっても、一回に食ぺる量を考えると、あまり食物繊維供給源として期待できません」
日常の食生活において食ぺる機会が多く、しかも比較的食ぺる量か多いことから食物繊維の供拾源として期待できるのが、穀類、芋類、豆類、野菜類、果実類、海藻類などです。「主食である穀物を、一日二度の食事できちんととり、できれば白米には押し麦を入れるとか、パンならライ麦パンや全粒パンにするなどの工夫が望まれます。野菜も根菜、葉菜などをとり混ぜて食ぺるようにします。それには
やはり和食が好都合でしょう。豆類や芋類、海藻類も合いますし、しかも食事全体の栄養バランスもよくなります」
生活習慣病の予防と食物繊維
<大腸癌と繊維>
大腸癌の発生の多い 欧米では 動物性食品や脂肪を多く摂り 食物繊維が少ないことがわかっています。 逆に 発生率の低い国では 食物繊維の多い食事を摂っています
大腸癌との関係を調べた結果 たとえば 「リグニン」「キチンキトサン」などの食物繊維は胆汁酸を吸着するので 腸内の有害細菌が胆汁酸からメチルコラントレンという大腸癌をひきおこす有害物質を作るのを押さえることがわかりました。
また 食物繊維は便のカサを増すので排便を促進したり 有害物質を希釈し 発癌を抑えることも考えられています。
<動脈硬化と食物繊維>
食物繊維は 十二指腸における脂肪の分解を促進し コレステロールと共に吸収を低下させると考えられています
果物に多いペクチンや 海藻に含まれるアルギン酸など水溶性の食物繊維には 血清コレステロール低下作用があります。
また 食物繊維は全般的に低エネルギーであると同時に 大腸で腸内細菌により発酵され 短鎖脂肪酸が生成され これが吸収され コレステロールの合成を抑制することも考えられています。
<糖尿病と食物繊維>
糖尿病の予防や治療に 食物繊維が有効に働きます。
ひとつには 食物繊維を多く含む 野菜・海藻などの食品が低エネルギーであることが言えます。
また 食物繊維が多いとよく噛んで食べなければならなくなるので ゆっくりと消化・吸収がおこなわれることになります。
それに 食物繊維には栄養素が腸管において吸収される時間を 遅らせる作用もあり
それらのことによって 食後の血糖値の上昇が緩やかにおこなわれることになります。
これは インスリンを無理なく作用させることになり 糖尿病が引き金になっておこる合併症の予防につながります。
それと 多くを期待することはできませんが 食物繊維が便となって体外に排泄されるときに 一緒に食品中の糖分を 僅かながら同時に排泄するともいわれています。
糖尿病の食事療法では バランスの摂れた食事が重要とされますが そのなかでの食物繊維の働きは重要です
感想
調べてみて わかったことは それひとつの栄養素にこだわって しまうと かえって偏ってしまったり過剰摂取(食物繊維には結果ありませんでいたが)になって しまいます。
なので 一日三食バランスよく 食事をするのが一番のようです。
食物繊維について調べながら ほかの栄養素についても少し調べながらしたところやはり 食べあわせなど 昔からの日本の和食はすばらしいモデルだと思います
今の現代 専業主婦も少なく また多くの食文化がある時代なかなか難しいですがその分たくさんの サプリメントなども出ているわけなので 基本は食事として 上手く取り入れるのも
よいのかなと思いました
そうです。食物繊維のなかでも、寒天や、アルギン酸などは、多くのすぐれた証拠あるので、食品の味や持ち、食感を改善し、
ガン予防、ダイエット、整腸にいいです。
くふうとして 粉寒天2グラムを3合のごはんに入れて炊くと、これhじゃすごく美味しいですし、ジュースを飲むときに、寒天を溶いた液にレモン汁を加えて、煮立てて、固まらない寒天を作ると、湖これがまた良い感じで色んな効果があって、不足の食物繊維を取れます。
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