カルシウムもマグネシウムも骨の成分の一つです。骨イコールカルシウムというイメージが根付いてしまっているので、カルシウムばかりとってしまいがちですが、一緒にマグネシウムも摂る必要があります。カルシウムとマグネシウムのバランスが大切で、マグネシウムに比べてカルシウムを多く摂り過ぎるとふるえやけいれんが生じるようになったり、心疾患での死亡率が高くなるといったこともあります。
カルシウム:マグネシウム=2:1という比率が理想的といわれます。カルシウムは体内のメッセンジャーです。ホルモンと同じように信号を体に伝えます。通常の細胞は細胞外にカルシウムが1万あるとすると、細胞内にはたった1つしかないのです。この細胞内外の濃度差を変えることで細胞は適切に動くことができます。インスリンを受けて糖を代謝する肝臓細胞もこの濃度差によって影響をうけます。しかし、血液中にカルシウムが増えてくると、濃度差のバランスが壊れ、うまく動きません。そのため糖尿病になりやすくなります。そしてこのメッセージは免疫細胞にも影響します。カルシウムバランスが壊れることで免疫細胞がうまく働かなくなるのです。リウマチは女性に多い免疫病気です。最近の研究ではビタミンDの摂取量がリウマチに関連するとわかりました。ビタミンDを多くとった人はリウマチになりにくかったのです。ビタミンDはカルシウムの吸収を高めるビタミンですから、リウマチとカルシウムに関係があると推測されます。カルシウムの摂りかたとして市販のサプリメントを利用するのも一つの方法です。通常のカルシウムサプリメントは吸収を高めるためにマグネシウムとビタミンDを加えています。脂肪の心配もなくカルシウムだけを効率よく摂取することができます。マグネシウムについてはこれまであまり注目されなかったこともあり、十分に摂ることは難しいかもしれません。比較的多く含んでいるのが海藻類、特にひじきです。簡単にマグネシウムを摂るには健康食品(サプリメント)を利用する方法があります。特に『ドロマイト』はカルシウムとマグネシウムをほぼ2:1という まさに理想的な
割合で含んでいる天然食品素材です。また、ビフィズス菌、乳酸菌を摂ると腸でのカルシウム吸収が良くなります。よって、カルシウム、マグネシウムと一緒に、善玉菌を摂取することが有効です。

2005.6.12濱田淳子