痛みをどの程度感じるかは、人それぞれ。共通のバロメーターなんてないのだそうだ。やってきた患者さんが重度のむし歯で「これは痛いでしょう」と聞いても「いえ、それほどでも」なんて答えが返ってくることも少なくないとか。 　上の写真のようにかなり進行度の違うむし歯でも、そのままこれが痛みの差にならないとしたら、ちょっと不思議。精神状態や環境によってもずいぶん違うらしい。

毎日キチンと磨いているし、外から見ても健康な歯･･････と思っていたら突然痛みに襲われることも。上の2枚の写真は同じ患者さんのもの。一見健康そうだが実は裏側がすでにむし歯になっている。定期的な検診で、初めてむし歯に気づくこともけっこう多いのだ。

Qところで、薬も効かないほどつらいとき、救急車を呼ぶことができるの？

A　24時間体制で診療している歯科診療所がいまはまだないため、救急車を呼んでも運ぶ先がない。というわけで、泣こうがわめこうが残念ながら来てくれません。ただし、抜歯して出血が止まらない、などの命に関わるような場合は別。大きな救急病院の中には、口腔外科という口の中専門の外科が設置されているところもあり、急患に備えて医者が待機しているのでご安心を。

Qむし歯に正露丸を詰めるのって本当に効くの？

A　胃腸薬でおなじみの正露丸。じつはよく効能を読むと、最後にむし歯痛と書いてある。まだズキズキし始めたばかりの初期の痛みなら、よくうがいをしてむし歯の穴に詰まった汚れを取った後、できるだけ神経に近いところに詰めると効果的。初期を過ぎ、腫れを下ナウようになってきた段階では、かって逆効果になる危険性もあり。この段階では患部にウミとガスがたまっているので、穴を埋めてしまうと逃げ道がなくなり、よけい腫れることも。