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「歯周病と口臭」について

梶野尚広報委員が解説

2月25日(月)午後1l時半よりtvkテレビ「ありがとッ!」内、健康!歯ッピーライフのコーナーに梶野尚広報委員が出演し「歯周病と口臭」について解説をした。

始めにニオイに関してどの位の人が気にしているかというと40代、50代を対象にした調査では80%の人が口臭を気にしているというデーターを紹介した。又、ある企業が調査した結果では働く20代から50代の男女約800人に口臭ケアーの意識調査をすると約6割の人が気にしていると回答した。

また、他人の口臭が原因でコミュニケーションを避けたり、付き合い方を変えた経験のあると答えた人が5割もいたという厳しい結果があった。仕事の種類に限らず口臭はかなり障害になる事を説明した。そして臭いは誰しも個有のものがあり、不快かどうかの判断は曖昧なものであるが、誰しもが不快と感じる物を口臭と位置づけると話した。

口臭の種類については加齢や空腹時にある生理的口臭、ニンニクやアルコールなど嗜好物によるもの、ムシ歯や歯周病、呼吸器や内科的な疾患によるもの、匂いはないが心理的に気になるものがあると説明した。

そして口臭の原因について解説をした。まず匂いを発生させているのは揮発性硫黄化合物(VSC)というガスである。口腔内には500億を超える細菌が生息しその中にはタンパク質を分解する機能を持つ細菌がいる。口腔内には剥離した上皮細胞、死滅した細菌、血球成分VSCには硫化水素、メチルメルカプタン、ジメムルサルファイドの三つがあり、これらは生ゴミ、腐った魚や卵の様な臭いであり、歯周病ではこれらが混って出てくるのでかなり不快な臭いとなる。等多くのタンパク質があり、これを細菌が出す酵素が分解するときにこのVSCが発生する。すなわち口臭は口腔内の細菌によって作り出されると説明した。歯周病も細菌により引き起こされるので口臭とは深い関連性がある。そしてVSCは悪臭物質としてだけではなく、歯
周組織に為害作用があるので口臭を抑制することが歯周組織の健康を保つのに大切な意味がある。従って、歯科医院での定期的な検査や歯周治療が大切であると述べた。

また、VSCの発生部位として舌についても解説をした。舌には舌苔というものが付着しこれもプラークと同じで臭いの大きな原因となる。
舌苔が付着している場合は朝食後、専用の舌ブラシで10回程度軽いタッチで舌を清掃する事も大切であると解説した。自宅での口腔ケアには、歯間ブラシやデンタルリンスの使用を奨め、日ごろのケアに加え歯科医院での定期検査を行うことで歯周病も口臭もない清潔な口を保ってもらいたいと述べた。

2013年4月1日 提供:神歯 歯界月報 第723号