図ー1:
口腔内は400種以上もの多くの細菌が存在し、お手入れが悪いとさらに悪玉菌が増えて、外部からの感染浸入で口腔環境は悪化します。
胃腸にまでその感染は広がり、最後は大腸がんや痔にまで。
口腔内増殖カーブを総合して一本にすると・・・・黒カーブ
2,4,8,16,32,64,128,と増殖率は2乗です。
青のカーブ:(フロス&歯ブラシのジャスト予防ケアと除去ケアの確立)
日本ではハブラシだけのケアで寝る前と朝起きた時のみの2回のケアだったりする。、時間のたった固着した厚みの増したバイオフィルムと格闘する感じで、磨き残して居ることが多い。こういうタイミングでケアしてることを除去ケアと名づけます。しかも、歯ブラシだけや、歯の間のケアも歯間ブラシだったりで、歯間も歯間ブラシが通る空間だけ擦る感じで、歯間の接触点や、歯間隣接根面のポケット内などは磨かずに、ケーキカットのごとく出したり入れたりで、歯間も磨きのこしと横磨きです。例えれば、トイレで大便して、寝る前や、朝起きのときだけ、便器を流している感じですから、きれいに流れるわけありません。半年ごとに歯医者さんで歯石取っていても、その間に歯周病が進行し体内感染で命の危険があります。確実な除去除菌をするためには、毎食後のすぐのケアが出来て居ないと確実な除菌ケアは寝る前、朝起きだけでは無理なんです。
昼や食べた後にケアしている方でも、食後すぐでなく、時間的に少し遅く、30分前後に歯ブラシだけでケアしている場合がほとんど。ハブラシで磨いても、ほとんどばい菌のいない場所しかみがけない歯ブラシの食後ケアだったりで、食後30分くらいの一番脱灰が進行しているときにケアしてることが多く、しっかり擦る場合が多く、歯ブラシだけで全部をきれいにしようと、丹念に擦るのですから、歯ブラシの毛先もすぐに開いてきます。食後すぐというのは脱灰が進行しない内なんで、食事中から歯間隣接面などは溶けたパスタや酸っぱいサラダドレッシングなどが詰まり、菌の増殖も加速して酸とネバネバが増えてきています。食べ終えた時には、すぐにケアしないと、酸蝕は進行していきます。それを毎日繰り返し、歯質が崩れたり、エナメル質にマイクロクラック(ヒビ)が入り、内部虫歯になっていきます。10歳以上ではそういう症状の無い、大人虫歯が増え、症状を感じてから歯医者に行くと、すでにむし歯で深く進行していることが多く、神経取ることになり根管治療で死んだ歯になります。
予防的ケアは:よく噛んで食べる「噛むクリーニング」に加え、毎食後に、カムカムクリーニングされない。歯の間の接触点周囲と直下の隣接面歯周ポケットにフロスを優先して使い、隣接面ポケットからコンタクトエリアまでをこすると、プラーク除去率は90%を越えて綺麗が永く続き、いつでも染め出しても24時間ほぼ10%前後の除去率をキープできます。
予防的ケアでは、歯ブラシは簡単で良いのです。むしろ歯ブラシの当たる面は食後すぐには、ほぼ無菌で綺麗です。
食後すぐの予防的タイミングなら、簡単なケアで済むので毎回2分以内で食後ジャストケアは終わります。4時間以上にフロスケア間隔を開けないことが、固着したバイオフィルム(歯垢プラーク)にさせないコツです。
予防的タイミングでケアすることが、簡単プラークコントロールでは大事なことです。
このケアにより、固着したバイオフィルム(歯垢プラーク)になる前にクリーニングされるので、お口の中は6ヶ月ごとに歯石除去も必要ないくらい、悪玉菌・歯周病菌のいない状態になります。きれいが24時間持続する本当のプラークコントロールが達成でき、時々サボってもびくともしません。
イエローカーブ:(歯間ブラシ&歯ブラシORハブラシのみの長時間)
歯ブラシと歯間ブラシを毎日使っていると除去は70%ぐらいです。ハブラシだけで10分くらい磨いたり、電動歯ブラシで3分以上磨くと70%くらいです。歯の周囲の染め出しでプラークの残存率30%をキープしますが、毎食後のケアでなければ、バイ菌はすぐに分厚いプラークになり除去が難しくなります。特に歯の間隣接面を食後にしないで、寝る前で、一日一回だけだったりすると、隣接面のバイオフィルムはかなり分厚く固着してしまい、磨き残します。
毎食後のケアでないと次の食事中にばい菌は大増殖していき、それをを飲み込みながら・・・、だから胃の中にピロリ菌、腸内には悪玉菌が増えていく。
食中、食後のばい菌繁殖力はすごくて、1時間で1万倍に増殖していきます。
ですから、食後の隣接面ケアは3分以内、3AMジャストケア、予防的タイミングが大切です。食後30分や寝る前までの放置だと、ほぼ、歯の表面はカルシウムの溶け出しで弱くなっていて、特に根面などはエナメル質よりも脱灰(溶出)が進んでいるのですから、歯ブラシでゴシゴシすれば、どんどん削れてしまい、知覚過敏になっていきます。
歯間ブラシに頼る隣接面ケアでは、磨き過ぎになるリスクが大きいのです。爪楊枝のごとく、ケーキカットみたいに出したり入れたりもだめです。歯間ブラシでは、隣接面接触エリアと歯周ポケット内はケアできません。歯のすきま(隙間)だけしか届きません。
レッドカーブ:(歯ブラシのみ)
歯ブラシだけのお手入れだと、どんなに時間長く10分以上磨いても、プラーク除去率は70%くらいでとどまります。その場合、軽い毛先磨きが条件です。
でも、正しい圧で動かすと、70%ぐらいにも届かないのです。隣接面の奥に30%のプラークが分厚い状態で残り、悪玉菌が増えます。
歯周ポケットの長さで比較すると、隣接面の方が長い楕円の歯断面ですから、届かないポケットの歯周囲の長さでは、50%も磨けないのです。だからポケットケアで判断すると、歯ブラシだけでは除去率は50%以下になっている方がほとんどです。
しかし、隣接面まで磨こうと力を入れてしまうと、歯ブラシはすぐに毛先が開き、その力で歯の磨きやすい面は150%こすれて、歯が削れてきて、歯肉は退縮します。すると隣接面奥の顎の骨の皮骨の吸収が進み、歯肉が下がり、根面露出を起こして知覚過敏になります。
月一回とか二か月に一回は毛先が開いて、歯ブラシを買い替える場合、10年間で60本から120本のハブラシを捨てていきます。10年後、その圧で磨き続けて、歯肉は退縮し、隣接面のポケット内歯肉炎で歯槽骨吸収も進行し、歯の傾斜が進み、根面露出や、頸部喫状欠損まででき、特に一回の歯ブラシケアで5分以上とか、電動歯ブラシでも横移動で3分以上とか使っている方は、危ないです。横方向の微振動のはずが、横移動も加わって、大きな横ストロークになって居る場合がほとんどです。歯ブラシは基本微振動ですが、動きは横ストロークや横移は動ダメです。スパイラルの円絞り運動か、縦磨きが安全ですし、電動では特に縦移動で、下、上と上下に移動させていきます。
歯ブラシだけでのゴシゴシ磨きではプラーク残存率50%です。朝晩二回のケアでは、悪玉バイ菌が増えて飲み込み状態。ほとんどの部位に分厚いプラークが出来ます。つまり、こびりついた状態で磨いても残ってるのですからすぐに増えてきます。
隣接面奥の歯周ポケット上部には、分厚いプラークが頑固な固まりになり、うがい液も染みこまない状態です。そしてプラーク内部に歯周病菌などの悪玉菌が増えて、歯周病の重症化進行で根面露出が進行して顎の骨が溶けてくるだけでなく、隣接面根面虫歯の発生、隣接歯接触点虫歯の発生があります。
喫煙:
たばこを吸っている方は、この現象がとくに重症になるのです。
たばこの毒化学成分で除菌されて、歯肉が貧血気味に見えます。歯の隣接面奥には分厚いプラーク内での悪玉菌の体内侵入が多いので、これにより顎の骨の皮骨は完全になくなって、2倍以上の深い病的ポケットがでいます。フロスや歯間ブラシのケアでも届かないくぼみ歯肉に、さらに窪んだ隣接面根面が露出してしまい、歯周病の進行をストップできなくなります。
そういう重症化した歯周病では、窪んだ隣接面歯肉の状態をCOL歯肉と言います。
その結果、奥歯の噛み合わせが低くなって前に傾き、下の前歯が押されて重なり、出っ歯になります。下の前歯が前に出てくると、上の前歯を押し出すことになり、口元が不満顔の出っ歯になってしまいます。
低くなった咬み合わせにより、頬にたるみとシワができてきます。自然老化だけではなく、お手入れ方法によって、老けたり若さを保つこともあるのです。
それでもあなたは、毎日二回以上の全顎フロスケアをサボりますか?
歯ブラシだけで毎回のケアを終わらせますか?
繁殖量のカーブは、S二乗です。
繁殖が100%超えていても、食事や嚥下などで、飲みこめば、消化されたりします。
良くお手入れができて、プラークレコードが20%以下なら、このカーブのかなり下の部分の環境です。
食後の繁殖時間3時間たっても、このカーブの底の部分は、モメンタム期という部分で、あまり増殖しません。およそ、量的に数倍です。
しかし、プラークレコードが50%前後の人の環境だと、食後の繁殖時間は50%のカーブの上昇期からのスタートですからカーブは真上に向かってます。3時間後には数千倍、一万倍という量に増えているのです。ですからこういう方がお手入れしても、落とし切れずに残ってしまい。それがまた、すぐ増えるという悪循環を繰り返し、プラークコントロールが24時間達成できないので、寝ている間に歯周病も、虫歯も進むのです。
10%から20%を目標にそれが通常の口腔内環境として、安定している人は、少々、ストレスがあって、唾液が少なかったり、食後のお手入れができないで6時間経過しても繁殖開始のモメンタムがあって、プラークは増えても50%以下です。
お手入れを6時間後に再開しても、まあ10%に戻せる。
この安全マージンの大きさが、大事なポイントです。
いつでも、体調不良や非常時があっても、普段のケアで安全マージンを高くしてると、発症しないで済むのですね。