「健康影響考えにくい」 3カ月で平均0・26ミリシーベルト


 東京電力福島第1原発事故を受け、子どもや妊婦に線量計を配布している福島市は12日、約3万7千人が昨年9月から3カ月間に受けた被ばく線量を発表した。平均は0・26ミリシーベルトで、市は「がんの増加などの健康影響は考えにくい値」としている。

 市が配布したのは「ガラスバッジ」と呼ばれる線量計で、小型で安価だが数値は表示されないため、回収して機器で被ばく線量を調べる。対象は中学生以下の子どもと妊婦で、乳幼児は普段一緒に行動している親が身につける。今回、3万6767人分の結果が出たが、3万6657人は1ミリシーベルト未満だった。

 1・8ミリシーベルト以上の人は乳幼児、妊婦を含め10人で、最大は2・7ミリシーベルト。このうち8人は線量計を屋外に置き忘れたり、空港でエックス線手荷物検査を受けたりしたため、実際より高い数値が出たとみられる。残る2人は家族や本人の協力が得られず、どんな行動をしたのか確認できていない。


2012年1月13日 提供:共同通信社