(山形)ツツガムシ病が多発 すでに15人
県は、ツツガムシ病の患者が例年以上に多発しているとして、注意を呼びかけている。
ツツガムシ病は、ダニの一種であるツツガムシの幼虫に刺された後、5-14日の潜伏期間を経て、高熱や発疹などの症状が出る感染症。重症化することもあり、2001年、07年には死亡例もある。
県保健薬務課によると、今年初めてツツガムシ病が確認されたのは、5月9日。以後、今月8日までに、村山地方で5人、最上地方で4人、置賜地方で6人の計15人が感染した。感染者のほとんどが70歳代以上の高齢者で、重症者はいない。
県内では例年、5月から7月上旬頃にかけて、ツツガムシ病の患者が発生。毎年10人程度が報告されるが、今年はすでに15人に達しているうえ、今月8日時点の患者数は、過去10年で最も多くなっている。
同課では、「連休頃から好天が続き、薄着で外出する人が多いことも影響しているかもしれない」などと推測している。
ツツガムシの生息地は田畑や山林、河川敷など。農作業や山菜採りで訪れる際、同課は予防策として、肌の露出を避けた衣服を着用し、防虫剤を散布することや、帰宅後は入浴し、衣服を洗濯することなどを求めている。
また、初期症状が発熱や頭痛など風邪の症状に似ていることから、「ツツガムシの生息地へ入って、5-14日後に発熱などがあった際は、早めに医療機関を受診して欲しい」としている。