トリアージTRIAGE
 

 多数の負傷者が出る災害や事故、戦争などに際して救急隊員や医師が選別し、優先順位をつける行為。

日本では1995年(平成7)の阪神・淡路大震災で広く知られるようになった。

救急需要が同時多発し、搬送手段や治療に制限がある状態では、できる限り多くの人命を救うには医療資源を効率的に配分する必要がある。

トリアージは負傷者を短時間で(1)最優先治療者、(2)非緊急治療、(3)軽処置、(4)不処置群に振り分け、荷札のようなトリアージタッグを次々に患者の手首や足首につけていく。

タッグには名前や年齢、血液型、簡単な症状を記入するが、多くの医療関係者が一目でわかるよう、赤、黄、緑、黒のカラー表示が一般的である。

最優先の赤は出血多量や気道閉塞(へいそく)など生命の危険が迫っており、緊急に手術や処置をすれば助かる見込みがある患者であり、ほとんど死亡状態か救命不可能の超重症者は黒で、処置は後回しになる。

2011年10月24日