湯治&移住フェア 北海道・豊富に移住しませんか 皮膚疾患の人対象 29日、東京・竹芝で相談受け付け
自然豊かな日本最北の温泉郷で湯治はいかが――。北海道豊富(とよとみ)町の温泉組合などが29日、アトピー性皮膚炎や乾癬(かんせん)など慢性の皮膚疾患に悩む人を対象にした「湯治&移住フェア」をアジュール竹芝(港区海岸1)で開催、湯治や町への移住に関する相談を受け付ける。担当者は「少子高齢化や過疎化に歯止めをかけ、活気ある地域を取り戻すことができれば」とアピールしている。
温泉の魅力を知ってもらい、湯治客や移住者を増やすことで町の活性化を図ろうと、ホテルや旅館を経営する関係者らが企画した。
豊富温泉は近年、油が混じった泉質が「皮膚病に効く」と話題となり、アトピーなどに苦しむ人たちが全国各地から集まるようになった。その半数を占める20〜30代の湯治客の中には、ステロイドなど薬物治療に限界を感じ、町に移住しての治療を希望する人も多いという。
ところが、町は高齢・過疎化が進み、職場は酪農業などに限られる。このため実際に町に移住したのは、ここ5年でわずか10人程度にとどまる。今後、空き家となっている住宅を格安で提供したり、若者向けの雇用の場を確保するなどして、移住希望者の受け入れ準備を進めることにしている。
フェアは午後2時から。入場無料。問い合わせは「LLPとよとみらい温泉組合事務局」(0162・82・1248)。【武内亮】