言葉と思いが運勢を創造する
ヘルスコンサルタント 八代あきら


言葉の性質と魔力を知ること
国や文化が違えども、世界に住む人はその国の言葉で人と人との意思疎通を行い、自分の意思を相手に伝えようとします。言葉というものは、物事や感情を動かす不思議な力をもっています。自分が発する言葉により、相手の心も動かされます。その逆に相手の話す言葉により、自分が行動をとることもあります。

例えば、お互いに議論している中で、自分がマイナスの感情で言葉をはなつと、それは相手の心の中にも同じマイナスのエネルギーを生み、相手は非常に嫌な気分になります。自己中心、自己顕示の想いは積もり積もってゆくと人間関係が損なわれてゆきます。これは宇宙の基本的な原理なのです。エネルギー的に見ると、それは「愛」とは正反対の左巻きの動きでそれは冷たい下降エネルギーです。そうした波動は身体や心、気持ちを物理的に冷やします。

私達の銀河系宇宙を含め多くの星座や銀河といわれる無数の星の軍団は、宇宙空間にあって右巻きに回転して運動を続けています。この回転を伴った流れは、自然の法則にそっていて、繁栄や明るいエネルギーを発生させています。右巻きは、発展と繁栄のエネルギーで物事を上昇させます。積極的でプラスの言葉はエネルギー的には右巻きで、ものごとをプラスへと転換上昇させます。(ただし、人の頭のツムジの巻き方とは関係ありませんので、ご安心ください)

言葉は心を動かすすごいパワーがある
言葉が人の口からでてくる前には、必ず最初に「想い」があります。これはすべての人に共通する原理です。(想い)という漢字をよく見ますと、心の上に「形=イメージ」をつくる(想い)という語源をもっています。その想いが言葉というものをとおし、原因を創り出し、人を動かします。そうした例は無数にあります。

その卑近な例は、成績表をもってきた我が子に、"――チャン、すごく良くがんばったね。次には、今のCはもうちょっと努力すれば絶対Aがとれると思うよ"とか、ピアノを勉強しているわが子に手を叩いて、"とってもリズミカルになってきたね。今の調子でもっと練習すれば、相当に上達すると思う!"などの言葉を心からかけてやれば、子供はその気になって一生懸命にものごとに励むようになります。

会社の社員でも同じことが言えます。例えば、セールスに出かける前に、一言、"富永君今日はとても目が光っていてやる気満々だね、きっとうまくいくよ、頑張ってね!"と言葉をかけてあげるのです。そうすると、本人もその気になって一生懸命に努力をするようになるものです。相手の人に対して今やっていることや、これからやろうとしていることに対し、心底から良くなることをイメージしながら、嬉しくなる言葉を投げかけてあげるのです。

その逆のマイナスの言葉は、子供でも大人でもやる気をなくさせます。映画やテレビのドラマを見ていても同じように、私達の心は、テレビを見ていて役者の台詞(言葉)によって、大きく感動したり、悲しくなったりします。
それでは、なぜ共鳴するかというと、悲しみや、喜び、感動といった目に見えない波動(波長)は、私達「人間共有の意識(潜在意識)」を通じ、一人ひとりの心に共鳴波動として響くからです。そして、人は感動することにより、行動を起こします。悪い行動を起こすか、良い行動を起こすかは、その人の心に伝わった波動の性質によります。

毎日、自分が使う言葉に注意を払う
言葉がものを創造するという最初の原理がわかったならば、今日から毎日、気をつけて1日出会う相手の人や、家族のメンバーがポジティブで元気が出たり、喜んだりするような言葉を多く使い、マイナスの言葉をできるだけ避けるようにしましょう。これは、自分の人生や人間関係を良くするための最も大切な訓練の1つです。

これまで否定的な言葉や愚痴を言っていた人は、自分に対しても心の中でいつも否定的な想いに時間をついやしていますので、自分に対してもしゃべる相手に対しても毎回使う言葉を意識的にポジティブなものに変えて、使うように努力してみてください。毎日休まずに、30〜40日位続けるとかなり慣れてきて自然とポジティブな言葉が口をついてでてきます。

最初の6週間がこれまでの想いのクセや表現の方法を改善できるかどうかという大きな山場です。どうしてもすぐにネガティブな想い、愚痴っぽい言葉や、マイナスの言葉がでそうになったら、それは心を萎縮させ「冷たいエネルギーで、自分の運勢をどんどん悪くする」という事を思い出し、ポジティブな言葉やイメージに変換しましょう。

最初はちょっと面倒でもノートを用意し1日の言葉と想いの記録をつけるようにすると、自分の表現の仕方の改善にとても役立ちます。小型のカセットレコーダーがある人は自分が相手と話している事をテープにとって後で聞いても良いでしょう。後で自分の会話を聞いてきっとびっくりする人は多いと思います。

言葉と思考パターンが現実を生み出す
成功哲学で有名なナポレオンヒルや、マーフィーの法則の中でも自分が望む姿や夢を実現する方法が数多く記述されています。その中で、自分が望むものや目標を紙に書くことの重要性を述べています。これは、最も基本的に重要な事の1つです。

読者の中にもナポレオンヒルの成功哲学の本を読まれた方はかなりいると思います。しかし、何百万という人がこうした成功哲学を読んでいても、実際に成功するひとが少ないことの理由は、本当のところいったい何故なのでしょうか?

その理由の1つは、想念トレーニングや言葉の使い方トレーニングの欠如です。成功の法則を読んだだけでは、そう簡単に成功するというわけではありません。

上述したように、毎回心に思う思考イメージを絶対プラス極にしたり、マイナス言語からプラス言語への言葉の入れ替え作業や、自分が普段使っている言葉の種類を変える事をしないと現実には難しいのです。ポジティブで全ての人が好む言葉を数多く話しをする中で使ってゆくと良いのです。

その言葉の例として、気運が上向く、繁栄する、豊かになる、ツキが回る、プラス思考で生きる、喜びや幸せを届ける、といったフレーズや共栄、共富、上昇機運、繁盛、隆盛、生かす、全能、感謝などの単語があげられます。

イメージング力を活用する
スポーツの世界でも、音楽や絵画の世界でも、映画の世界でもトップにたつ人たちは、トレーニング中でも、ちょっと休憩する合間でも自分の心に「うまくいった時のイメージを活用します。すでに、自分が賞を勝ち取って、感激の涙に胸をつまらせている自分のイメージを心の中に創りだすことがうまいのです。そのイメージを持つ事は、自分の潜在意識に成功の現実という種を植え付けることにつながります。

潜在意識は、今自分が心に描く対象が仮のイメージなのか、本当のイメージであるかを区別しませんので、明確に自分の心に描いたイメージは、必ず時間とともに発芽します。イメージがうまく描けない時は、まだ望んでいることが、はっきりせず、ボヤーッとしているのです。そのような場合は、自分が望んでいる状況をノートに書いて毎日、繰り返し一項目ごとにチェックすると効果があります。

自分がある目標を達成して、周りの友人達が祝福してくれている姿や、その時に着ている服装、捧げられた花束の色や香りなど、できるだけ具体的なシーンが克明に描けるまで、努力を続けて下さい。

2003.11.15 EAST-WEST JOURNAL