2002年にSARSが流行を始め、2003年暮れから新しいインフルエンザウィルスが鳥インフルエンザとしてマスコミに取り上げられ、市民の大きな関心を引いている。この数年間、感染症に関して重大な局面にあることは間違いないことと考えられる。SARSについては今のところ流行はみられず、一安心というところだが、残念ながら治療・予防についての有効な手立ては現在のところない。
さて、現在問題となっている鳥インフルエンザはH5N1で、実は1997年香港でこのH5N1の鳥インフルエンザウィルスが直接ヒトへ感染し18人の感染者のうち6人が死亡した。トリ・マウスでは脳を含む全身感染を起こし死亡させている。いわば多臓器不全である。現在のH5N1は当時のウィルスとは変化している。
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