|
抗がん罪名と研究の動向など
|
肺がん |
イレッサ 世界に先駆けて2002年7月に日本で承認された。手術が難しく、治療法のなかった再発・進行性患者を対象に、がんを狙い撃ちするとして期待を集めたが、副作用により間質性肺炎を発症し死亡する事例が相次いだ
最近、EGFRと呼ぶがん関連遺伝子で変異が起きている患者によく効くことが判明。日本人女性で効果が高いとされる。 |
UFT 日本の研究チームによる大規模臨床試験で、早期患者に手術後に長期間投与すれば、再発・転移する危険度を大幅に引き下げることができることが判明した |
乳がん |
ラロキシフェン 骨粗しょう症治療薬だが、米国で乳がん予防薬として効果があるかどうかを調べる大規模な臨床試験が進行中。結果がよければ、近親者に乳がん患者がいるなど発症リスクの高い人を対象にした予防薬として認められる見通し |
ハーセプチン 米MDアンダーソンがんセンターの研究で、手術前にがんを小さくする「術前化学療法」で従来使用してきた抗がん剤と併用したところ、3人に2人の割合でがんが完全に消失した。国内でも同様の臨床試験が検討されている |
大腸がん |
アバスチン 米国で今年2月、がん細胞への栄養供給を絶つ血管新生阻害薬として承認され、治療法のなかった再発患者に適応が認められた。国内でも年内をメドに臨床試験が始まる見通し |
白血病 |
グリベック 経口タイプが登場、日本では2001年11月に慢性骨髄性白血病治療薬として承認された。発症に関与するトリシンキナーゼと呼ぶ酵素が活性化するのを阻害する。03年7月には消化管の壁にできる消化管間質腫瘍(しゅよう)向けにも認められた |