仕事や家事が手に付かないほどの頭痛に月に何回も悩まされるようだったら、片頭痛の疑いがある。女性に多く重症だと寝込んでしまうほど。普通の頭痛薬を飲んでもあまり効かない。特効薬があるので悩んでいる人は早く受診した方がいい。

片頭痛に悩む人は多く、日本人の8%、30代の女性に限ると20%ほどいるとの調査結果もある。主に10代―20代で発症する。50代以降になると症状は軽くなり自然に治る人もいる。

痛みだけでなく吐き気を伴うことが多い。光や音にも過敏になる。「片頭痛」と書くが、実際は頭の両側が痛むこともある。きらきらした光の点や線などの前兆が目の前に現れることもある。

血管の拡張や、血管周辺の三叉(さんさ)神経の異常な興奮が痛みの原因とされる。2000年からこの2つを抑えるトリプタンという特効薬が保険適用になった。

直射日光など強い光を見たときや、週末に仕事や勉強から解放されたとき、空腹時などに起きやすい。慶応義塾大学の鈴木則宏教授は「仕事をためず毎日少しずつ進めるなど、強いストレスを避けること」と助言する。


片頭痛の特徴

片側が痛むことが多い

脈に合わせてずきずき痛む
吐き気がしたり、実際に吐いてしまう
歩いたりするだけで痛みがひどくなる
光や音に過敏になる
目の前にきらきらした光がみえるなどの前兆がある

(注)すべてが当てはまらない場合もあるので、医師の診断をうける


2006.4.16 日本経済新聞