円形脱毛症というと、十円玉の形に髪が抜けた状態を連想しがちだが、実は頭髪がすべて抜けたり、まゆ毛やまつげも抜けてしまうケースもある。別の病気が潜んでいることもあるので「たかが抜け毛」と放っておかずに、医師の診察を受けるのがよい。
円形脱毛症は赤ちゃんから高齢者まで、誰にでも起きる可能性がある。
髪の根もとの細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患とされるが、詳しいことは分かっていない。ストレスが関係しているかどうかは、全く思い当たらない患者も多く専門家の意見は割れている。
一般的には症状が軽い方が治りやすく、まゆ毛などが抜けてしまうと治療に時間がかかる。いったん治っても再発を繰り返す人、大量に抜けたが生える人などさまざまで予測しにくい。患部は炎症を起こしているので、マッサージなどは避けた方がいい。
甲状腺機能の低下や梅毒でも毛が抜け、円形脱毛症と区別しにくい。日本医科大学の義沢雄介・助教授は「脱毛部分が小さくても、甲状腺が原因だった例もある。念のため血液検査を受けてほしい」と話す。
・血行を促進する薬を塗る |
・薬で軽くかぶらせて、発毛を促す |
・ステロイド剤(症状により塗り薬、飲み薬、注射を使い分ける) |
・抗ヒスタミン剤の服用が効果的という研究結果も |
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