女性の貧血、頭痛・息切れ招く


 「夕方、こめかみが締めつけられるように痛い」「階段を上ると息切れする」「寝ても疲れがとれない」「爪(つめ)が割れる」――。10代から40代の女性でこんな症状があったら、原因は貧血かもしれない。
 月経で血中の鉄分を失う女性は、食べ物から1日16ミリグラムの鉄分を摂取する必要がある。しかし国民栄養調査によると半分しか取れていない。年をとるとともに鉄分不足が積み重なり、貧血に陥りやすくなる。
 30代で5人に1人、40代では4人に1人が貧血との調査結果もある。50代になると数は減るが、がんなどの深刻な病気が隠れているかもしれないので詳しい検査がいる。
貧血の治療では飲み薬か注射で鉄分を補う。約4カ月鉄剤を服用するか、少なくとも1週間に1回、合計10回の注射で投与する。
 サプリメントだと膨大な量を飲まなくてはならない。むかつきなどの副作用が出ることもある。コラボクリニック新宿で貧血外来を担当する久住英二医師は「病院で治療し、サプリメントは再発予防に用いるのがよい」と話す。

 

2007.7.21 記事提供 日経新聞