肩や首がこり、頭全体をはちまきで締め付けられるような痛みがダラダラと数時間から１日中続く――。こんな症状があったら、緊張型頭痛の可能性がある。

　頭痛の中でも最も患者数が多く、２０代以上の社会人に多く発症する。疲労が蓄積する夕方に起こりやすく、強いストレスや長時間のパソコン作業などが危険因子だ。
　休暇を取ってストレスを発散すると、痛みがスッと消えることも多い。生活を改善し、ストレスを軽減することが根本的な治療につながるが、なかなか実行できない人も多いだろう。
　仕事や生活に支障が出るようだったら、神経内科や脳神経外科、ペインクリニックを受診するとよい。アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬が効く。ストレッチやマッサージで首や肩のこりをほぐすと、痛みがやわらぐこともある。
頭痛にはいくつかのタイプがあり、まれに脳腫瘍（しゅよう）など深刻な病気が隠れていることもある。日本大学ペインクリニック科の小川節郎教授は「きちんと診断してもらい、症状に合った治療を受けるのが大切」と話している。

＜主な症状＞
・頭全体を締め付けられているような痛み
・数時間以上続く
・疲れると痛みがひどくなる
・首や肩のこりを伴う
＜こんな生活だと起きやすい＞
・強いストレスがある
・全身が疲れている
・パソコンなど、同じ姿勢での長時間作業が多い