翌日に疲れ残さず
ウオーキングによる疲れを翌日に残さないためにやる整理運動がクールダウンストレッチだ。疲れた筋肉を時間をかけて丁寧にほぐしていく。ウオーキング大会などで午前と午後に歩くときは、昼食をとる前にも軽くクールダウンストレッチをやるとよい。
クールダウンストレッチは座ってやるタイプと立ったままでやるタイプがある。
座ってやるクールダウンストレッチは、芝生や平らな地面にマットを敷いて、靴を脱いで腰を下ろす。そのとき、シューズの中敷きは汗で湿っているので、取り出して日光に当てて乾かすとよい。
まず、足のマッサージ。つま先から足指を両手で曲げ、回し、引っ張ってもむ。土踏まずは親指で押し、かかと、アキレスけん、甲、足首周りももむ。ふくらはぎは、ひざや太ももの周りまで丹念にもむことを心がけよう。
体の前で両足の裏を合わせ、できるだで引き寄せてやるストレッチが「内もも伸ばし」。つま先を両手でつかみ、背筋を伸ばし、顔を前へ向けて上体を倒す。「足の裏側伸ばし」は片方の足を前方に伸ばして他方の足を曲げる。伸ばした足のつま先を同じ側の手でつかんで引き寄せる。
反対につま先を指先で押して伸ばすのが「つま先伸ばし」。上体を倒して伸ばし、その後、つま先を起こして立て内側と外側に倒す。
「太もも前側伸ばし」は、片方の足を曲げてかかとをお尻の横に置く。両手を後ろにつき体を支え、少しずつあおむけになりながら太ももの前側を気持ちよく伸ばす。太ももの裏側は、両足を伸ばしてあおむけに寝て、片方のひざを曲げ両足で抱え込み、伸ばす。ほかにあおむけに寝て両手を上げ、前身を伸ばす寝たまま背伸びもある。
立ってやるクールダウンストレッチには、片方の足を後ろに回し地面に甲をつける「足の甲伸ばし」や、足を交差させたまま上半身を前屈する「両足裏伸ばし」などがある。
どんなに歩き疲れてもクールダウンストレッチを丁寧にやっておくと翌日はまた元気に歩くことができる。
(日本ウオーキング協会副会長 泉 嗣彦) |