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抗酸化物質の低濃度、太陽の青色光への曝露は加齢黄斑変性との関連を有する可能性がある

血漿中の抗酸化物質低値と太陽の青色光への曝露の組み合わせが、ある種の加齢黄斑変性と関連性を示すことが研究から明らかになった。
Laurie Barclay

【10月13日】『Archives of Ophthalmology』10月号に報告された研究結果によれば、血漿中抗酸化物質低値および太陽の青色光への曝露の組み合わせが、ある種の加齢黄斑変性(AMD)と関連性を示すことから、抗酸化物質の摂取量を増加することで眼の保護に有効である可能性があると考えられる。

「動物を用いた実験室での研究から、青色光は活性酸素種の生成を介して網膜色素上皮および脈絡膜毛細管板に損傷を与えるため、AMDなどの疾患の原因のひとつと考えられる」とAstrid E. Fletcher, PhD(London School of Hygiene & Tropical Medicine、英国ロンドン)らは記している。「網膜の抗酸化防御系は、青色光の悪影響に対して防御機能を発揮する。この防御系には抗酸化酵素が含まれるほか、ビタミンC、ビタミンE、カロチノイド(ルテインおよびゼアキサンチン)および亜鉛も補助的に働いている」

この研究の目的は、European Eye Studyの65歳以上の参加者4753例を対象として、日光曝露量および抗酸化物質濃度とAMDの関係を明らかにすることであった。これらの参加者に眼底撮影および抗酸化物質分析用の採血を施行したほか、成人になってからの日光曝露について聴取した。気象データと質問票のデータを組み合わせることにより、青色光曝露量を推定した。

日光曝露量および抗酸化物質濃度に関するデータは、血管新生型AMD患者101例、早期AMD患者2182例、対照者2117例で得られた。青色光曝露量と血管新生型AMDまたは早期AMDの間に関連は認められなかった。しかし、抗酸化物質(ビタミンC、ゼアキサンチン、ビタミンEおよび食事性亜鉛)濃度が下位25%であった参加者群では、青色光曝露量と血管新生型AMDの間に有意な関連が認められた。

青色光曝露量の1 SD増加による血管新生型AMDのオッズ比(OR)は約1.4であったが、青色光曝露に抗酸化物質の低濃度(特にビタミンC、ゼアキサンチン、ビタミンE)を組み合わせると、ORはさらに上昇した(OR、3.7;95%信頼区間[CI]、1.6-8.9)。このような関連は早期AMDに関しても認められた。

この研究の限界としては、European Eye Studyにおいて遺伝因子に関する情報を十分収集していないことが挙げられる。

「我々の結果は、日光曝露量と血管新生型AMDの因果関係を確立するには至らなかったものの、一般住民は(サングラスなどで)眼を保護するとともに、主要な抗酸化栄養素の摂取に関する推奨に従うとよいことを示唆している」とこの研究の著者らは記している。「一般住民から早期AMD患者をスクリーニングする経済的な方法が確立していないため、我々は、一般住民(特に中年の人々)を対象として、眼の保護および食事に関する勧告を行うことを提案する」

European Eye Studyは、欧州委員会の第5次フレームワーク(European Commission Vth Framework)から財政的支援を受けた。Macular Disease Societyは、カメラに必要な追加資金を提供した。研究実施施設のひとつAlicanteは、スペイン保健省、Centro de Investigaci醇pn Biom醇Pdica en Red de Epidemiologi醇@ y Salud P醇ClicaおよびGeneralitat Valencianaから財政的支援を受けた。この研究の著者の一部は、Alcon、Bausch & Lombやエストニア教育科学省との各種の財政的関係を開示している。その他の著者らは、この研究に関連する財政的関係を有していないことを開示している。

2008.10.13 記事提供 Medscape