玄米などに含まれる抗酸化物質フェルラ酸には、アルツハイマー病の原因とされる有害タンパク質「アミロイドベータ」が脳にたまるのを抑える作用もあるという動物実験結果を、森隆(もり・たかし)・埼玉医大准教授らが発表した。
アミロイドベータが脳に蓄積しやすく、成長に伴い記憶力が低下する遺伝子操作マウスに、体重1キロ当たり30ミリグラムという大量のフェルラ酸を毎日半年間飲ませたところ、記憶力など認知機能の低下が抑えられたという。
解剖の結果、フェルラ酸を飲んだマウスは、脳へのアミロイドベータ蓄積が少なかった。またフェルラ酸は、アミロイドベータをつくる酵素の働きを阻害することが分かった。