防げ肥満 炭酸・チョコCM制限
メキシコ、成人7割太りすぎ




メキシコ政府は、テレビや映画館で高カロリーの食べ物やソーダなどのコマーシャルを規制することに決めた。BBCや地元メディアが伝えた。国民の太りすぎが指摘される同国では、肥満が原因となる病気の死亡例が多く、医療コストの高騰を招いているためだ。

 同国では成人の7割、子供の3割が肥満か太りすぎとされ、経済協力開発機構(OECD)に加盟する34カ国の中で糖尿病の発症率が最も高い。2011年には、GDPの1・2%が糖尿病など肥満が原因となる病気の治療費に使われた。

 規制は今月15日から。地上波とケーブルテレビで、平日は午後2時半〜午後7時半、週末は午前7時〜午後7時半のCM放映が認められない。糖分などが国の基準にあっている商品は「基準内」として規制の対象外となる。清涼飲料水やチョコレートなどのCMの4割が消える見通しだ。

 メキシコ政府は昨年、糖分を含む清涼飲料水1リットルにつき1ペソ(約8円)の課税を決定。学校給食から糖分や脂の量を減らすなどの対策をとったばかりだった。

 (ロサンゼルス=平山亜理)

 

提供:朝日新聞  2014年7月21日(月) 配信

2014年9月10日更新