White Family dental-site


(どうしました)子どもの口がにおう

(どうしました)子どもの口がにおう 川口陽子さん

7歳の長男。2歳ごろから口臭が強くなりました。本人も気にしています。
今も1日2回、私が息子の歯を磨いていますが、まだ臭う時があります。
歯科や耳鼻科を受診してみても、原因はわからないと言われました。
どうすれば治りますか。(大阪・H)

■答える人 川口陽子(かわぐちようこ)さん
 東京医科歯科大学大学院教授・息さわやか外来=東京都文京区

Q 何が考えられますか。

A 舌のケアが不十分な可能性があります。歯を磨いても、舌の汚れを落とさない人は多いです。舌には、新陳代謝ではがれた粘膜や血液成分からできた汚れ「舌苔(ぜったい)」がたまります。細菌が舌苔を分解する際、硫黄化合物のガスが出ます。鼻ではなく口から呼吸する子どもは、口の中が乾いて粘膜がダメージを受けやすくなり、口臭につながることもあります。

Q 効果的な舌のケアの方法は。

A 大人が磨いてあげる場合は、子どもに舌をできるだけ前に出させます。舌先をガーゼなどで押さえて、小さめの歯ブラシで奥から前にかき出します。息を止めると、吐き気を防ぐことができます。奥まできれいに掃除すれば、口臭はかなり消えます。1日1回、口臭が最も強い朝に行うのが効果的です。こすりすぎると舌が傷つき、血がにじむので注意してください。

Q 病気の可能性はありませんか。

A 口臭の原因は、歯の磨き残しや歯周病、舌苔など、口のトラブルが9割を占めます。残りの1割は、副鼻腔(ふくびくう)炎など耳鼻科の病気がほとんどです。口と鼻の病気のほかには、糖尿病や腎臓病でも特有のにおいが出ることがあります。胃に病気があると口臭が出ると考える人は少なくありませんが、げっぷ以外に胃の空気が出ることはなく、胃の病気は口臭の原因にはまずなりません。口臭外来の患者の多くは、歯磨きを丁寧にしています。しかし、舌が汚れていて、舌苔で真っ白なことがよくあります。口臭を指摘されたら歯科医の指導を受け、歯と舌のケアを見直すことをお勧めします。

口腔内細菌のカーブのページでも書いてますが、4時間たつと、かなり菌は増えてきます。CHXなど抗菌液を使うと、効果的です。

歯の隣接面に、隠れ細菌が多いので、舌だけでは、効果が弱いです。一般的歯磨き法では歯の間を吸うとどぶのような腐敗臭がでます。毎日、毎食後のCHXを使ったホルダーフロスで奥歯をきれいに24時間プラークコントロールしてください。

*質問には連絡先を。回答は紙面に限ります。メールkenko@asahi.com
〒104・8011 朝日新聞科学医療部
ファクス 東京03・3542・3217 大阪06・6201・0249


2014年3月18日 提供:朝日新聞